【障害者職業訓練】を受けると「訓練手当」をもらえるってホント?

【障害者職業訓練】を受けると「訓練手当」をもらえるってホント?

障害者職業訓練で、訓練手当のいただける訓練校があるのをご存知ですか? 息子が通った障害者職業訓練校の申込み方、試験や面接の受け方、合格するために必要なことを、経験をもとにご紹介します。

 

目次

【障害者職業訓練】訓練手当と交通費がもらえます!

こんにちは…最初から、お金の話するの?

はい、(-_-;)ごめん。。。だって、訓練させてもらうんだから訓練代を払うもんだと思うでしょ? でも、そうじゃないですよーってことを先にお伝えしないと、訓練をあきらめてしまうかもしれないからねー。

なるほど…

イルカ君にとっては、いい思い出がない「障害者職業訓練校」だったけど、ご紹介しましょう!

 

【障害者職業訓練】を受けると「訓練手当」か「給付金」が支給されます。

 

  1. 「訓練手当」は…まだ就職できていなくて雇用保険(失業保険)ももらってない人。
  2. 「給付金」は…まだ就職できていないけど雇用保険(失業保険)をもらっている最中の人。

 

どちらにしても、10万円ほど支給されるお金ですが、あなたの今の状況によって名称が違うだけのようです。

 

息子の場合、そのころは就職はしていなくて雇用保険(失業保険)ももらってなかったので「訓練手当」として支給されていました。

 

「訓練手当」は1ヶ月、10万円…支給されると思っていたけど、息子が通っていたところの職業訓練校の明細書には「訓練手当」の中に『基本手当』と『受講手当』に分かれていました。

 

訓練手当
基本手当 受講手当

 

『基本手当』は通った日数分でしたが、『受講手当』はその月によって0日の時もあれば、16日の時もあったりしていました。




とにかく、1ヶ月に10万円は支給されていて、通った日数によっては12万円ほどになっている月もありました。

 

【職業訓練校】の必要経費

残念ながら、いただけることばかりではありません。。。

 

入校の時に、「作業服代や靴代」で3万円近く支払っていて、他には1年間に3回、「給食費や教材費等」として2万円ほど支払います。

 

さらに、訓練中にけがなどがあった場合に備えて「職業訓練生総合保険」に加入しないといけません。1年分で「1万円弱」でした。

 

これは、訓練の内容によってや訓練校によって違いがあると思うので確認してくださいね。

 

教えてくれるのに、「訓練手当」としてお金がいただける…とてもとてもありがたいしくみです。^^

 

「交通費」も支給されますが、とても厳しく調べられるので、イチバン近い交通手段を申請してください!

 

お住いの場所によっては、何通りかの交通手段があるかもしれないけど、絶対に調べられるので、近くて交通費の安いほうを申請したほうがいいです。

 

通所手当(交通費)の申請はきびしい

知的障害者が通う「障害者職業訓練校」に1年間通った時の話です。

 

交通費の申請をしたら、会計の方から連絡があり「この距離なら歩いてください」と言われました。

 

最寄りの駅から歩くと35分かかるので、バスを申請していました。確か「2㌔以内は徒歩」と決まっていた(はず?)ので、2.2㌔あったから大丈夫と思ってました。

 

イルカ君は以前、足を骨折したこともあって、「長い距離を連続で歩くことは無理です」と伝えるとOKがでて、バスに乗ることができました。距離としては問題ないはずなんです。(..;)

 

この訓練校が支払うわけじゃなく、お国から支給されるものだから「厳しい」んです!

 

「交通費」の申請書類には<距離>も記入する欄があります。距離はネットでも測れるので、イチバン近い交通手段を探して申請しましょう!

 

障害者職業訓練はどこで探すのか?どこで申し込むのか?対象者は?などなど気になることがたくさんありますね。

 

都道府県によっても職業訓練校によっても色々ありますが、ここではイルカ君が通った「職業訓練校」のことを中心に、申し込みから就職までのことをご紹介します!

 

【障害者職業訓練校】を探すのはハローワークへ!

職業訓練校

障害者が受ける訓練は、国が提供している【障害福祉サービス】の中の『就労移行支援』『就労継続支援A型』『就労継続支援B型』がありますが…

 

ここでご紹介している「障害者職業訓練校」は【障害福祉サービス】とはちがいます。

 

障害者職業訓練校として就職をするために受ける「訓練」としては、厚生労働省→都道府県→から委託されている国立の【障害者職業能力開発校】が設置されています。

 

その【障害者職業能力開発校】にもたくさんの訓練がありますが、その中にはさらに委託された【特別委託訓練】というのもあります。それが、ここでご紹介する「障害者職業訓練」です!

 

イルカ君が受けた訓練はこの【特別委託訓練】の中の訓練校やったねー。
そうかぁ…

 

「ハロートレーニング|障害者訓練」として、厚生労働省のホームページには記載されています。

1.障害者職業能力開発校

2.一般の職業能力開発校

3.障害者の態様に応じた多様な委託訓練

4.障害者の技能に関する競技大会(アビリンピック)の開催

引用|厚生労働省・ハロートレーニング(障害者訓練)

 

委託された民間の団体が障害者職業訓練校をされています。

 

支援学校を卒業する方は、進路指導の先生がご存知のはずなので、先生からも色々と教えてもらってください。

 

「委託訓練の概要」は下記に載せておきます。

委託訓練表|厚生労働省

引用|厚生労働省・障害者の態様に応じた多様な委託訓練の概要

 

この表を見ると、ハローワークも支援学校も絡んでいることがよくわかります…が、こんな仕組みを、世間がどこまで知っているか。。。です。

 

職業訓練に通ってみたい…と考えていらっしゃるなら、ハローワーク障害者窓口で相談しましょう。

 

ハローワーク障害者窓口で、どんな種類の訓練があるのかを聞いてください。

 

障害の状況によっては、幅広い訓練内容があるので、色々と教えてもらってください。

 

オカンのグチ…【障害者職業訓練】は地域によってちがう

例えば…身体障害者対象・知的障害者対象・精神障害者対象。というように障害によって訓練内容が違いますが、都道府県によっても色々違います。

 

まずはお住いの地域の情報をハローワーク障害者窓口で必ず教えてもらってください!

 

調べてみると、結構な違いがありました…引越ししたい…とさえ思いましたよー。知的障害者に向けての訓練がもっとあればいいのに…。

 

 

「ハローワーク」では2人以上の職員さんから情報を得て欲しい

情報を得る

私個人の意見ですが、できれば2人以上の職員さんから話を聞いてほしいと思っています。

 

どんな職業訓練校があるかどうかの情報だけじゃないです。

 

それぞれの訓練校はどんな感じなのか、職員さんから得てほしいです。

 

職員さんの個人的な情報なども含めて2人以上の職員さんに聞くことで、より多くの情報を知ることができます。

 

こっちから質問しないと話してくれない人もいたねー
うん。。。

でも、やさしく話しかけてくれる人もいて、ボクがなかなか話し出せなかった時も待ってくれた!

そうそう、対応してくれる人によってぜんぜん違うかった…

 

色々な職員さんがいます。。。

 

だから、知りたい情報はできれば2人以上の方に聞いてほしいのです。

 

もちろん、同じ日に2人の人に聞くわけにはいかないので、別の日に行って違う人に聞くか、電話をして初めて聞くようなふりをして聞くか…です。

 

もしくは、隣の管轄のハローワークに電話で問い合わせる方法もあります。

 

お住いによってハローワークは管轄が決まっているので、問い合わせの電話をしたら「お住まいはどこですか?」「お住いの管轄のハローワークにかけてください」。。。とか言われますが…

 

あなたの地域で、納得のいく情報が得られなければ正直に「教えてほしい」と、きいてみてください。

 

オカンのグチ…情報は聞かなければ教えてくれない!?

ちょっと嫌な言い方ですが…「こんな良い仕組みがあります」などは、なかなか職員さんのほうから教えてくれませんが、でも…こちらから質問すると、必ず教えてくれます。

 

これは公的な立場の方の特徴だと、長~く生きてきた私はそう思っています(笑)

 

もちろん、すべての職員さんがそんな方ばかりじゃないですよ。

 

でも、職員さんによって教えてくれる情報の「量」はちがうので、こちらがどれほどの情報を聞き出すことができるか…こちらのやり方で変わると思っています。

 

あなたの行きたい職業訓練校が決まったら「入校願書」をもらっておいてください。

 

ただ、その時はまだ「入校願書」の提出はしません(できないはず)。先にあなたが行きたい訓練校へ行って「入校についての説明」を聞きにいかないといけないからです。

 

つぎは、応募資格のご紹介をしましょう!

 

【知的障害職業訓練校】の応募資格

  1. 自分のチカラで通うことができる方(難しい方は何度も練習すればいいです、イルカ君も練習しました)
  2. 療育手帳がある方(手帳がなくても公的機関で判定された方)
  3. 職業訓練のあとに就職ができる方(体力的に継続可能な方)
  4. ハローワークに登録している方(登録してなければしてください)
  5. 身の回りのことができる方(ある程度)

私が知ってる限りこんな感じですが、訓練校によっては色々と違いがあるので、ハローワークで必ず確認してください。

 

【障害者職業訓練校】の申し込みの前に必要な「見学」

見学する

障害者職業訓練校の「入校申し込み募集」がいつ頃にあるのかは、ハローワークに行ったときに確認してほしいですが、だいたい春と秋くらいです。

 

訓練校によって、申し込みの手順は多少の違いはあるかもしれないので、確認してください。

 

応募申し込みの前に、行きたいと決めた「職業訓練校」へ【見学をして入校についての説明】を受けてからでないと応募申し込みはできません。

 

前もって連絡をして【見学の日時】を決めてから行ってください。

 

息子が行ったのは「知的障害者対象」の職業訓練校で、私と一緒に【見学】に行って、訓練内容の説明を聞いたあと、訓練校の中を案内されました。

 

色々話したね

だって、イルカ君が訓練についていけるかどうか不安だったから…でも、何とかなるかって思った。

うん…

とにかく、筆記試験や面接をして、それでだめだったら仕方ないしねーとにかく経験しないと! ちなみに見学は1時間ほどで終わりましたよ。

 

 

オカンのPoint…支援学校の先生に無理だと言われた人が合格

息子はこの障害者職業訓練校を受けたのは、支援学校を卒業してから10年ほど経ってからです。

 

でも、いっしょに入校した人の中には、支援学校を卒業してすぐの人が合格して入校しています。

 

実は面接のときに、そのお母さんとお話をしていました。

 

その時に話されていたのは、支援学校の進路の先生から「職業訓練校を受けても無理だ!」と言われていたそうです。不合格になると言われていた方が合格して、最終的に「就職」までされていました。

 

そんなこともあるんです。

 

やる前から、あきらめないでくださいね。

 

 

【障害者職業訓練校】の申し込みに必要な物

入校願書に記入して、地域の管轄のハローワーク(障害者窓口)に申し込みに行きます。

 

郵送や代理人では受付してもらえないので、本人が行かないとだめです。これは、本人に訓練を受けたい気持ちがあるか…本人が就職したい気持ちがあるかを確認されるからです。

 

障害者職業訓練校の申込みに必要なもの

  1. 入校願書
  2. 顔写真(横3㌢・縦4㌢)を1枚。
  3. ハローワークに登録している番号(カード)
  4. 障害者手帳
  5. 手帳のない方は公的機関の判定書(診断書?)

こんな感じでしたが、もしかしたら「マイナンバー」とかが必要になるかもしれないので、申し込みに行かれる前には必ず確認してから行ってください。

 

「ハローワーク」で申込時に質問される大事なこと

ハローワーク障害者窓口で、職員さんに質問されることがあるので、答えを準備しておいてください。

 

「なぜ訓練をしたいのか!」「なぜ就職したいのか!」

 

「訓練手当」が目的ではなく、就職をしたいから訓練を受けたいです!ということを職員さんに伝えなければいけません。

 

★ 本人が障害者職業訓練を受けたい!という意思表示が大事なことです。

 

なぜかというと・・・

 

職業訓練を受ける仕組みは健常者にもあるのはご存じでしょうか?

 

実は私も職業訓練を受けたことがありました。『求職者支援制度』という仕組みです。

 

同じように、訓練を受けさせてもらうのに「1ヶ月に10万円」支給されるという仕組みです。

 

この仕組みは、数年前にマスコミでも取り上げられるほど「問題」になって、職業訓練校の申し込みはより厳しくなりました。

 

それが「障害者職業訓練」のほうに、どのような影響があったかわかりませんが、職業訓練校の申し込みには、本人がちゃんと「訓練したい!」という意思表示を伝えないといけません。

 

【障害者職業訓練校】の試験は国語と算数と面接

学科試験

障害者職業訓練校に申し込みをしたら…試験があります!

 

学科試験(国語・算数)

体力検査

面接試験

 

学科試験については、中学生くらいの国語と算数が出題されると聞いてました。息子にどんな問題だった?と聞いてみると、どんな問題だったかを私にいうことすらわかりずらいようでした。

 

体力検査については、まったく覚えていないそうですが、スポーツがまったくできない息子が合格しているので、難しいことではないと思います。

 

面接試験については、息子と私は別々の部屋で受けました。面接については次のところでくわしくご紹介します。

 

★ この訓練校は知的障害のある方が対象なので、訓練を受ける本人と親御さんか、もしくはグループホームなどから通う方は「支援者」の方が付き添われていました。

 

【障害者職業訓練校】の【面接】はスーツ姿で受けること!

スーツを着る

就職するための職業訓練校の【面接】なので、できれば「スーツ姿」で受けてほしいです。私の知る限りでは「スーツ姿」で行くのが決まりみたい…ですが、その時は指示されていないので、この時点ではあなたの判断です。

 

スーツは「ネクタイ」がむつかしいからいやだった!

スーツはワイシャツも着ないといけないから、シャツのボタンも時間がかかったしねー。

すごい大変やったのに、面接に行ったらジーパン姿できている親子がいたからびっくりした!!

ほんと、あの時はびっくりした! スーツじゃなくてもびっくりはしないけど、あまりに普段の服装だったし。。。

 

先ほど訓練校への申し込みをする前に、訓練校に【見学】に行く…というお話をしましたが、その時にも「スーツ姿」で行くことをおススメします。

 

【障害者職業訓練校】に合格したらスーツ姿で通う

合格して訓練校に通うときは、就職している社会人と同じような装いで通います。これは訓練校の説明会で言われることで、決まりです!

 

洋服はスーツ、靴は革靴(革じゃなくていいけど黒)、カバンもサラリーマンが営業に出るときに持っているような、A4のファイルが入る黒いカバンを持って通います。

 

スーツなど全部揃えるのは「古着屋さん」がおススメ!

全部揃えるのは、結構なお金が必要になりますが、私は「古着屋さん」で揃えました!

 

スーツに近いものがほとんどなかったので…あちこちの古着屋さんを回って揃えました。

  1. スーツ…2着。
  2. スーツに合うコート…1着。
  3. ワイシャツ…半袖・長袖、2枚ずつ。
  4. ネクタイ…2本。
  5. 靴…1足。
  6. ビジネスバック…1つ。

全部で6,000円ほどになりました…1年しか必要ないし、就職するにしてもまさか「営業職」をするわけじゃないので、新しいものは買わずに古着屋さんで買いました。

 

驚くことに、これ新品じゃない?と思うような商品もあるので「古着屋さん」おススメです!

 

すべてそろえることができれば『見学』や『面接』でもスーツ姿で行ってください。

 

【職業訓練校】の合格は【面接】でやる気を伝えること!

やる気を伝える

障害者職業訓練校を受けるときにイチバン大事なことは学科試験より【面接】だと言われていました。

 

これは、ハローワークで申し込みの際にも大事なこととしてご紹介していましたが、「なぜ訓練を受けたいのか」「なぜ就職したいのか」という答えをここでも面接官の方にやる気を伝えないといけません。

 

何回も練習した…訓練して就職したらお給料をもらって、聞きたいCDを買いたいです…って言った。

そうやったねー、何回も何回も練習したかいはあったと思うよー。よくがんばった!

 

「本人」が面接官にしっかり「やる気」を伝えてください。

 

親や支援者の方が面接を受ける時も「本人」のやる気を伝えてあげることと、親や支援者が協力的になることも伝えます。

 

三者懇談の時に参加できますか?と聞かれるので、それも参加できると伝えて「協力的」であることをアピールしてください!

 

【職業訓練校】に合格するために必要なことは面接でやる気をだす!

職業訓練に合格するために「学科試験」が重要視されるなら、息子は合格できなかったはずです!

 

というのは、息子は「算数」や「国語」は小学校1年生ほどのことしかできないから・・・職業訓練の「学科試験」もほとんど白紙状態でできなかったはずですが、合格しています。

 

だから【面接】でやる気をしっかり伝えることが大事です!

 

 

【職業訓練校】の【合格通知】が届いたら【健康診断書】が必要

健康診断書の提出

訓練校によって違いがあるかもしれませんが、2週間ほどで【合格通知】がとどきました。

 

ハラハラドキドキでしたが、合格しました。

 

【合格通知書】と一緒に【健康診断書】が同封されていて、【健康診断書】を受けて提出するように…と書いてありました。

 

たまたま、4ヶ月ほど前に「健康診断」を受けていたので、それを使おうかと思って電話で問い合わせてみたら、職業訓練校に提出する「健康診断書」は3ヶ月以内のものでないとだめです!と言われて、再度、健康診断を受けて「郵送にて提出」しました。

 

【障害者職業訓練校】の入校式の前に「説明会」があります。

障害者職業訓練校の入校式の前に「説明会」がありました。

入校するときに必要なものや必要書類等を説明されます。

  1. 本人名義の通帳のコピー
  2. 健康保険所のコピー
  3. ハローワーク登録カードのコピー
  4. 障害者手帳のコピー(障害者手帳がなければ、証明書)
  5. 交通費の申請

訓練校によって提出書類は多少違いがあるかもしれないけど、これくらいを提出したので、イメージしていただければ慌てることはないかと思います。

 

説明会では、先ほどご紹介した訓練校に通う時のこと(スーツなど)も説明されてました。

 

その後、入校式を迎え、職業訓練が始まりました!

 

【障害者職業訓練校】はどんなことをするの?

障害者職業訓練校では、「作業」に関する訓練は「作業内容」によってそれぞれで、最初は就職に関することよりも、まずは「作業」を覚えることから始まります。

 

「作業」をしながら、訓練生の性格を観察するのでしょう。

 

グループ作業などもしたと言ってました。

 

2ヶ月が経った頃、3者懇談があって「作業」に関することや、ほかの訓練生との関り方など、問題点を指摘されます。

 

ある程度「作業工程」をひと通り終わったら、「作業」の訓練から「就職」に向けての訓練が始まります。(作業は合間に続けながら)

 

「就職」に向けての訓練は、訓練期間はちがいますが「就労移行支援」とほとんど同じような感じです。

 

「障害者職業面接会」が開催される少しまえ頃からは、下記のような順番で始まります。

 

<履歴書の書き方>

<面接の練習>

<障害者職業面接会参加>

<実習>

<就職>

 

【障害者職業訓練】と【就労移行支援】の違い

障害者職業訓練と就労移行支援ですが、就職をするために必要なことを訓練する…という目的は同じなので、内容も似ています。

 

例えば似ている点は…

  1. それぞれの作業の訓練
  2. 履歴書の書き方
  3. 面接の受け方
  4. 障害者職業面接会の参加
  5. 職業実習を受ける

などは、同じような流れで進んでいきます。

 

ですが、息子が体験したことを取り上げて、私が感じたちがいを下記にご紹介します。

 

【障害者職業訓練校】の目的

この訓練校が「委託訓練」としてお国から委託されている訓練校であれば、訓練期間が終わった後の【就職率】が大きく重要とされています!

 

訓練校を修了する時点で【就職が決まっているかどうか】です。

 

委託されている訓練校は【就職率が100㌫】に近くなければならないのです!

 

だから、訓練期間が終わりに近づくと、訓練生をなんとか就職させようと職員さんは必死です!

 

とにかく、職業訓練校の修了式の時点で就職率100㌫が目標です。修了式後の数日後に辞めた人がいるかもしれませんが…。

 

これは、「本音」と「タテマエ」を私なりに判断した内容です…

 

 

【就労移行支援】の目的

就労移行支援は「訓練期間が2年」と決められています。

 

就労移行支援は「2年間」の期間が終了すると、もう利用することができなくなります。(例外として1年まで延長可能、詳しくはこちら)

 

なので、利用者さんになんとか2年の間に就職をしてもらおうと職員さんは一生懸命です。

 

この『障害者職業訓練校』と『就労移行支援』の違い…わかっていただけるでしょうか?

 

これは、とても大きな違いだと私は感じています。だからといって、何がだめだ…ということは全く思っていません。

 

ただ、これから訓練校に入ろうとしている方には、ぜひ知っておいてほしいことです!

 

もうひとつの大きなちがいは、職場実習のあと内定をもらった場合の【内定後】のちがいがあるので、それはあとでご紹介しています。

 

【障害者職業訓練校】から就職した人がいる事業所へ見学

就職に向けて本格的な動きが始まります!

 

障害者職業訓練校から就職して、辞めずに勤めている卒業生がいる会社へ、訓練生たちが職員さんと見学に行きます。

 

前もって、見学できる会社を提案されて、どこに行きたいかを選ばせてくれました。

 

これは、就職するイメージを感じてもらうためでもあるんだと思います。こんなことを感じながら、少しずつ就職に向けての現実が始まっていきました。

 

この後すぐに「障害者就職面接会」です!

 

【障害者就職面接会】に参加するための準備

職業訓練校に入校して半年が過ぎるころに【障害者就職面接会】に参加します。

 

そのために、「履歴書を書く練習」「面接を受ける練習」などが始まります。

 

障害者就職面接会の参加

『就労移行支援』を利用している時でも参加した【障害者就職面接会】です。

 

主催者はちがうかもしれませんが、面接の受け方などはほとんど同じなのでくわしいことは『就労移行支援』のほうで確認してください。

 

【障害者就職面接会】で実習先が決まる

道しるべ

3社ほどの面接を受けて、面接官の方が「実習」を提案してくれると、就職につながる可能性があるということです。

 

面接を受けてすぐに「採用」とはならず、まずは「実習」から始まります。

 

企業によってちがいはありますが「実習」は1週間から2週間あります。

 

実習を終えたあとに企業から「採用するか、採用しない」かの連絡があります。採用してもらえることになると「内定」ということになります。

 

【職業訓練校】と【就労移行支援】は「内定後」が違う

  1. 職業訓練校から面接を受けた後、実習を受けて企業から「内定」をもらった時、就職は決まったことになりますが、職業訓練校を修了してからでないと「就職」はできません。
  2. 就労移行支援から面接を受けた後、実習を受けて企業から「採用」と言われた時、すぐに就労移行支援を終えて「就職」します。

 

企業の実習を受けたあと、もし「不採用」になったら再度、訓練校の職員さんが「実習」を受けることができる企業を探してくれます。。。探します。

 

とにかく、障害者職業訓練校は就職率が大事!

 

再度お伝えしますが、訓練校の修了式をする時に【就職】が決まってないといけないので…。

 

実習後、内定から就職するまでの期間の対応

修了後の道

訓練生が実習に行った後、少しずつ訓練生の就職が決まっていきます。

 

息子もその中のひとりで、訓練校の修了式の約4ヶ月前に「内定」をもらいました。

 

ですが、先ほども説明したように「障害者職業訓練校」は内定をもらって「就職」が決まっても、修了式が終わるまでは「就職」できないのです。

 

なので、就職するまでに4ヶ月近く期間があるので、職員さんから「実習」の提案をしていただきました。4ヶ月も期間が空いていると、実習の内容を忘れてしまいます。だから、再度、実習を受けることはとても大事なことです。

 

できれば実習は1回だけじゃなく、2回か3回はお願いします!とお伝えしていましたが、その後の「実習」を受けることはできませんでした。

 

オカンのグチ…実習の話すらないまま…

残念ながら、修了式が終わっても「実習」の話は職員さんから、なんの連絡もないままでした。

 

これについては、とても大きなできごとに発展したので、ここでお伝えすることは避けて、また後日にします。

 

息子が言ってました…職員さんは忙しいそうだと…。

 

障害者職業訓練校の修了式の日、ほとんどの訓練生が就職が決まったそうです。訓練生全部ではなく…ほとんど…。

 

もし、訓練校から就職ができなかった場合、一度こちらで相談してみませんか?障害者の就職・転職におススメです。

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【障害者職業訓練校】の「定着支援」

障害者職業訓練から就職したあと、「定着支援」というのが備わっています。

 

「職場定着支援」というのは、就職後に職場に定着するために相談などの支援をしてくれるという仕組みです。

 

実は、この「職場定着支援」というのは【障害福祉サービス】の中にある、『就労移行支援』『就労継続支援A型』『就労継続支援B型』にも同じような仕組みがあります。

 

定着支援の規定

引用|厚生労働省:障害者の就労支援について

 

「職場定着支援」という名称はそれぞれ違いがあるかもしれませんが、障害者職業訓練校にも備わっている仕組みです。

 

障害者職業訓練校の「定着支援」は、あまり期待しないほうがいいと私は思います。

 

訓練校を修了するときに「定着支援を受ける」という書面まで提出したのですが、実際、息子は大きな問題が生じたのに「定着支援」を受けることがありませんでしたから。。。

 

オカンのグチ…「定着支援」の本音…

いくつかの障害者職業能力開発校に電話をして聞いてみました。

 

「定着支援」という仕組みはあるけれど、つぎからつぎへと新しい訓練生が入校してくるので…そちらの対応で手一杯のように話されてました。。。

 

定着支援は、「タテマエ」的な感じですか?と聞いちゃいました。ちょっとそう言う感じも匂わされましたが…実際はこんな理由もあるからです。

 

問題の内容によっては「障害者就業・生活支援センター」や会社の「ジョブコーチ」のほうがていねいに対応ができるからということでした。

 

定着支援のことで、「障害者就業・生活支援センター」にも問い合わせてみました。

 

たまたま電話の対応してくださった方が、そのセンターのジョブコーチの資格のある方で、職業訓練校の定着支援の対応について考えるところがある…というような話をされていました。前向きな意味でです。

 

やはり、職業訓練校では今いる訓練生の対応に手一杯というのは、あたりまえのことなので、それなら最初から「定着支援」のあるべき場所、するべき場所を考えてほしい課題だと私は思います。

 

すると、生活支援センターの対応してくださったジョブコーチはそのことを考えていらっしゃるようでした。

 

まだまだ障害者の仕組みは不安定です。

 

 

就職後の問題その1。|ジョブコーチに相談

もし、会社にジョブコーチがいるのであれば、ジョブコーチに相談するのがイチバンいいという障害者職業能力開発校もありました…

 

だから、就職する際は「ジョブコーチ」がいる企業に就職することです…が、それが、できないから困ってる(-_-;)。

 

それよりなにより、ジョブコーチがいる企業がどれほど存在しているかですね…

 

地域障害者職業センターというところで『職業評価』を受けるとジョブコーチを頼めることができる…ということはご存知ですか?

 

地域障害者職業センターのジョブコーチについて、くわしい説明はこちらです!『職業評価』についてもそちらでご紹介しています!

 

就職後の問題その2。|障害者就業生活支援センターへ相談

ある障害者職業能力開発校では、就職後の問題は最初から「障害者就業・生活支援センター」に相談したほうがいいというところもありました。

 

「障害者就業・生活支援センター」というところは、NPO法人や社会福祉法人などが運営していて、お住いの地域によってセンターが決められています。

 

厚生労働省のホームページ【障害者の方への施策】から「障害者就業・生活支援センター」の一覧表が記載されているのであなたの地域のセンターをさがしてください。

 

障害者就業・生活支援センター

引用|厚生労働省・障害者への施策

上記の表が見づらくてすみません…

 

【障害者就業・生活支援センター】とはどんなところ?

「障害者就業・生活支援センター」は、障害のある人の就職や生活に関することに支援してくれるところです。

 

例えば、仕事を探しているときにハローワークに同行してくれて、面接にも同行してくれるという役割もしてくれます。

 

「障害者就業・生活支援センター」は障害者の支援をしてくれるところですが、ご自分から登録をしないといけません。「障害者就業・生活支援センター」のくわしいことはこちらです!

 

【障害者職業訓練校】に関するまとめ

障害者職業訓練校について下記のようにご紹介しました。

  1. 訓練手当や通所手当のこと。
  2. 通うための必要経費。
  3. 障害者職業訓練校のさがし方。
  4. 応募資格について。
  5. 申込みの前に必ず「見学」に行くこと。
  6. 申込み方法。
  7. 試験の重要なことは面接だということ。
  8. スーツ姿で見学や面接に行くこと。
  9. 合格したら「健康診断書」が必要なこと。
  10. 職業訓練校の内容。
  11. 職業訓練校と就労移行支援の違い。
  12. 実習後の内定のあとのこと。
  13. 職業訓練校の定着支援のこと。
  14. 就職後の問題はどこに相談すればいいか。
  15. 障害者就業・生活支援センターのこと。

訓練校によっては順番や方法などが違うかもしれないので、まずはハローワークに行って色々と教えてもらってください。

 

息子が通った「障害者職業訓練校」のことをもとに手順をご紹介しましたが、なんとなくイメージしていただけたでしょうか?

 

何か少しでも、できることが増えるようになるのはうれしいけど、できることを増やすにはちょっと勇気も必要だし、ちょっとしんどいし…。

 

「ちょっとの一歩」がふみだせないときがあります。親も子も…。

 

でも、今、その一歩がなふみだせなくても…いつかきっと、何かのタイミングで「ちょっとの一歩」がふみだせるときがきます! きっと…だからあせらないで!

 

私は最近、思います。。。

 

あの時、やっておけば良かった! と思う気持ちが、歳を重ねるたびに増えてきています。だから、あの時できなかったことを今、ひとつずつやっているところです。^^

 

記憶力は悪くなってきたけど、覚えたい…と思った時がその時です!遅いなんてことはない…と心でつぶやいてます(笑)

 

障害のある子どもさんに「できること」がひとつでも増えることを願っています!

 

最後まで、読んでいただいてありがとうございました!